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生物図鑑

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【ヤリイカ】©zukankun

[学名]Loligo bleekeri
[分類] 軟体動物門-頭足綱-十腕形上目-ツツイカ目-ヤリイカ亜目-ヤリイカ科-ヤリイカ亜科
     -ヤリイカ属
[和名]ヤリイカ 槍烏賊
[英名]Spear Squid
[生息地]清水 伊豆 北陸  


日本を代表するイカの一つ。

体色は鮮やかな紅色で、雌雄でサイズ、体のプロポーションが大きく違います。
メスはわりとずんぐりとした、胴長25センチのサイズであるのに対し、オスは大型で胴長40センチ以上にもなります。
また、オスの胴の後部は細長く伸び、それにともなってヒレも伸びて槍の穂先状になることから、「ヤリイカ」の和名がつきました。

冬場、集団産卵を行うため、沖合いにいたヤリイカたちが岸近くにやってきます。
砂地に面した岩礁域周辺で、イカたちはペアをつくり、交接・産卵行動を行います。
オスは後方からメスに接近し、下側から忍び寄り、第1腕を使って胴に張り付きます。
第2、3腕を使ってメスの腕を抱きしめて身動きできなくすると、精子の入ったカプセルを交接腕でつかみ、メスの胴の中に差し込みます。
交接を行ったメスは、すぐに産卵行動に移ります。
適当な岩棚のオーバーハングを選び、卵の入ったカプセルを排出し、腕の間で形を整えながら、吊り下げるように産み付けていきます。
産卵中、オスは同伴して見守っています。
一回の産卵で1500~6000個の卵を産みます。
そして、産卵を終えたメスは、力尽きてその生涯を終えるのです・・・
卵は36~43日ほどで孵化し、胴長6mmくらいのかわいいベビーが誕生します。

交接、産卵、ハッチアウトはいずれも夜間に行われるため、観察するのは難しいのですが、産み付けられた卵は日中、大瀬崎や井田など水深10~20mのビーチでよく見ることができます。


2010.1


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[撮影地]西伊豆 大瀬崎
[撮影者]えっちゃん
[コメント]ヤリイカの卵、冬から春にかけて、岩の下に簾のようにたくさんの卵を産み付ける。しばらくするとこの写真のようにクローズアップすると、イカの赤ちゃんの姿も確認できます。

ヤリイカの成体は日中なかなかであえず、ナイトダイビングや早朝ダイビングそして薄暗い時もチャンスかもしれません。大瀬崎で早朝にすごい大群がいたことも・・・
また産卵後か産卵中なのか、視界の悪い、薄暗い時に、生みつけた卵の側を離れない成体もいましたよ。
2004.04


©ずかんくん