AD(アドバンスド)
Advanced 先進的な 高度なと言うのが一般的な意味合いです。
ダイビングでは、アドバンスドと言えば、スキューバ初級コースである『オープンウォーターダイバー』の次のランクの『アドバンスドオープンウォーターダイバー』のことを呼ぶことが多いです。
指導団体SDIでは、初級ランクである『オープンウォータースクーバダイバー』の次には、2種類のアドバンスのコースがあり、ひとつは『アドバンスドダイバー』もうひとつは『アドバンスドアドベンチャーダイバー』です。
SDIアドバンスドダイバーは、分かりやすくお伝えすると、SSIアドバンスドオープンウォーターダイバーコースと同等の内容です。
続いて、SDIアドバンスドアドベンチャーは、PADI アドヴァンスドオープンウォーターダイバーやNAUIアドバンスドダイバー、 SSIアドバンスドアドベンチュアラー、JAPAN CMASアドバンスドオープンウォーターダイバーなどと同等の内容です。
なぜふたつのコースがあるのか?
それは教え方は環境やインストラクターによって異なるからです。
SDIはまだ25年の歴史しかありません。その中で、世界中で、他団体から多くのインストラクタークロスオーバーがあります。
SDIのいいところはフレキシブルであるということ。指導団体としてのスタンダードはもちろん大切ですが、スタンダードをベースに安全で質の高い講習を作るのはインストラクターだと考えています。
他団体のカリキュラムで長年、安全な方法を作り上げているインストラクターであれば、すべてにおいてSDI流に変えるのではなく、いままでのカリキュラムをSDIに置き換えることで、スムーズにフレキシブルにそして慣れた手順でダイバーコースを運営することができます。
つまりこれまで作り上げてきたダイバーコースをある程度、保った状態で、クロスオーバー後も安全で確実な運営を可能にしています。ダイバー育成とは、インストラクターによって、環境によって、ダイバーの育て方は異なって当然です。もちろんそこにはなぜそうするのかという信念は必要です。それにしても目的やゴールが同じであり、定められたスタンダードの好きなルートでダイバーを育てることができるからです。
一見すると、ダイバーにとってもSDIに馴染みのないインストラクターからすると分かりにくいとも言えますが、
いいダイバーを育てるのにルートはひとつではないということです。
さらに私たちが加盟するテクニカルダイビング指導団体TDIにもアドバンスドの名前の付くコースがたくさんあります。
・ADナイトロックス・・40~100%のナイトロックスから酸素まで呼吸ガスとして使用できるコース
・ADレック・・沈船などの内部侵入を可能とするコース
・ADトライミックス・・水深60~100mまでを潜るオープンサーキットコース
・ADガスブレンダー・・トライミックスまでのガスブレンドができるようになる技術者コース
・ADミックスガスCCR・・水深60~100mまでを潜るトライミックスを使用したクローズドサーキットリブリーザーコース
またテクニカルダイビング自体をアドバンスドダイビングと呼ぶ方たちもいます。
これは遊びのダイビングをレクリエーショナルダイビングと呼びますが、この中にはテクニカルダイビングが含まれています。
いわゆる一般的なダイビングの範囲で考えると、テクニカルダイビングは、より上級のコースということで、アドバンスドだととらえるわけです。