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⚠元気なベテランおじさんダイバー必読⚠ 『浸水性肺水腫』について

加藤大典ブログ

こんにちは。たくさんの方にダイビングを楽しんでほしいと願っているSDI TDIインストラクタートレーナーの加藤大典です。
多くの人に楽しんでほしいと願っていますが、リスクを知らず知らず抱えて潜っている人たちに少しでも安全ダイビングとはなにかお伝えしていきたいと思っています。

ベテランシニアダイバーさん、そしてシニアダイバーと潜ったり施設を提供するプロフェッショナルの皆さんに読んでおいてほしいブログです。


バブル期にヤングなダイバーとして活躍したみなさんも今はいいおじさん。
ずっとダイビング続けている人や生活が落ち着いて再開したおじさんもいると思います。
若いころガンガン潜っていた方は、年をとってもダイビングに対して絶対的な自信をお持ちだと思います。

ちなみにおじさんダイバーとはシニアダイバーと置き換えていいのですが、
年齢でいいますと45歳以上は、おじさんダイバーにカテゴリされます。
私も気が付けばまもなく47歳なので、シニアダイバーに分類されます。
よってダイビングに関しては謙虚でありたいと思っています。

まず、ダイバーとしてなにも問題がないと思っている方は、
いまいちど、問題がないか、自身を再評価してみてほしいです。

例えば、
飲み食いが大好きで肥満体の運動不足気味で高血圧の元気すぎるおじさんだとします。
とても暑がりで水温高ければ、ウエットスーツなしで潜るのが大好きです。
ある日、ダイビング前日に盛り上がって明け方まで深酒。寝不足と脱水症状です。
そして夏のダイビングだからもちろんラッシュガードと水着で潜ります。
潜ってみると冷水塊にあたり、体がかなり冷え、足もつりました。

このような状態で潜ることはたくさんのリスクを背負ってダイビングしていることになりますが、
さらなるリスクについて見逃せません。

それは、『浸水性肺水腫』という病気のリスクです。

浸水性肺水腫は、ダイビング中に急に肺の中に体液がたまる病気で、とくにディープダイビングで起こりますが、水泳で発症することもあるそうです。浸水性肺水腫は減圧症や肺の破裂によって起こるのではなく、低体温症や高血圧が大きく影響します。
胸腔の圧力変化によって肺が膨らみにくくなることで息苦しくなり激しい呼吸をします。息切れしダイバーはひとりで急浮上することもあります。

軽症なら治療で完治できますが、症状に見舞われ苦しさのあまり急浮上することで、さらなるリスクが重なり、大事故につながることもあり得ます。


やはりダイビングのリスクを軽減するには、

●体調管理をしっかり行う。日ごろから食事に気を配り、運動を行い健康体でいることです。明け方まで深酒してダイビングなんてもってのほかです。ダイビング用の病歴書を記入しダイビング禁忌リストにチェックが入るようなら、専門医に相談しダイビングを行うか決断しなくてはいけません。

●また寒さを我慢して潜るようなことも控えたほうがいいです。その水温に合った保温スーツを着用しましょう。

●このような予期せぬトラブル時にレスキューしてもらえる環境で潜りましょう。単独潜水など要注意です。

安全第一にダイビングを楽しみましょう。


written by かとう だいすけ