上達と安全のジレンマ
加藤大典ブログ
自社プールをもってから感じているジレンマがあります。
自社プールをもつまでも、プールトレーニングの重要性は強く感じており、講習生のみなさんにも充分なプール講習を行ってきましたが、
自社プールを2006年冬に完成させてから、より充実したプールコースを開催できるようになりました。
その結果、講習生のスキル(技術)は以前よりも早く上達できるようになりました。環境がいいとこれほど上達するのかと予想以上の成果でした。上達するから、きっと、それが大きな自信につながっていると思います。
自信を持つことはある意味では大事ですが、自信が過信につながることが怖いなと。。安心感(自信)と安全性(慎重さ)のバランスが大切なんですね。
もちろん、講習中に海の安全やマナーについて、一生懸命、お伝えはしています。海の楽しさはもちろん、方法を間違えれば重大な事故も起こりうることもきちんと伝えています。
慎重なタイプの講習生と大胆なタイプの講習生では、伝え方も変わってきますね。実際のところ。
講習生のタイプによって伝え方を変えるのは、安全の基準を正しく伝える為には必要な手法だと思います。難しい、さじ加減ですが、良いインストラクターに求められる能力だと思います。
そして、全てを伝えるには共にたくさん潜ることが必要です。
ダイバーのみなさんには、優秀なインストラクターや整った環境で、最低でも50ダイブ。できることなら、100本、200本ともに潜って欲しいと思います。
一緒に潜っていく中で、経験とともに、スパイラル的(挑戦と熟達の螺旋階段を上がっていくような)なノウハウ提供ができるのですね。
ダイビングは技術だけが身についても安全ではないのですね。(なんでもそうだと思いますが・・) その技術レベルとともにそのレベルにあった知識や安全ルールの熟知が必要ですね。
ダイビングは統計でみると、他のスポーツと比べて、事故率が低いのは、ダイビング指導団体という教育機関と教えるインストラクターの役割が大きいと思います。しかし、車の運転と同じで、一歩間違うと重大な事故につながることもあります。技術(自信)とともに慎重さを忘れず、指導団体の定めたルールを厳守することの意味をしっかりと理解してほしいと思います。
事故が起これば、楽しいはずの海とダイビングが、そうではなくなってしまいます。
安全率の高いダイビング。より安全率を高める方法を考えましょう。
written by かとう だいすけ
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